日本人としてのプライド



ドイツに来たばかりの頃は、日本が何においても優れている国だと信じていた。

日本人としてのプライドもあり、常にドイツと日本を比較してはやっぱり日本が良いと思っていた。

しかし、時間が経つにつれてこのプライドが邪魔をして、ドイツ人に煙たがられるという経験をしたとき、一旦、日本人としてのプライドを捨てて、中立的な立場で客観的に物事を見てみることにした。


家電製品

まず、日本の家電製品が世界一だという考えをいったん捨てて客観的に見る努力をした。

私のアパートは、テレビ・スピーカーは韓国製、電気や空気清浄機はオランダ製、食洗器や洗濯機、冷蔵庫、オーブンはドイツ製、炊飯器は日本製とインターナショナルな家電たちがそろっている。

また、旦那さんの自転車は、パーツごとにメーカーが異なり、様々な国の製品が合わさって1台の自転車になっている。

日本製以外の製品に触れた結果、ドイツ製の物も、韓国製の物も、日本製の物も、どれも良いじゃないか、という考えになった。

しかし日本に住んでいたころは、誰に教わったわけでもないが日本製が一番だと信じ込んでいたし、実家の家電も日本製のものばかりだった。



中学生ぐらいの時に、姉の家で初めてダイソンの掃除機を見て、そのカッコいいフォルムと、吸引力がとても印象に残っている。また、姉の旦那さんが持っていたパソコンが台湾の製品だった時、内心性能を疑ってしまったのも覚えている。



自動車

家電製品だけでなく、車も外国車に乗る人は私の周りでは数少なく、多くが国産車だった。

ドイツに来たばかりの頃に、たくさん日本車が走っているのを見て、日本人として誇らし気になり、きっと日本人は好かれているのだろうと思った。しかし、ドイツ人にとって日本車は日本製かどうかはどうでもいいくらいに当たり前のようで、私が日本人だからと言ってニコニコする人は誰もいなかった。




文化の違い

日本だと、特に白人の外国人をちやほやする文化があるが、ドイツでは表向きは外国人も平等に扱われる。当時の私にはその平等さがどうしても受け入れられず、ドイツ人と仲良くなるのがとても難しく感じた。

日本について話しても自分の予想したリアクションが返ってこなかったり、日本にそれほど興味がなさそうだった。

そして、私はドイツ人に日本を好きになってほしいと思っているだけで、自分自身がドイツを好きになる努力をしていないことに気が付いた。

日本人としてのプライドを捨てて、ドイツを好きになりたいと思っただけで、とても気持ちが楽になり住みやすくなった。

ドイツには、特にフランクフルトでは外国人が多く、何人かというより、どんな人かが重視されている気がする。




プライドが植え付けられた根源

私の日本人としてのプライドが、良い意味も悪い意味でも植え付けられたのは、マスメディアが大きく影響していると思う。

日本のマスメディアは今でも日本のことばかり取り上げられている。そのおかげ/せいで、何となく日本が一番だという考えを持ってしまう。

私は世界のことを何も知らない状態で、日本が一番だと思い込んでいたが、これと言って根拠は何もなかったように思う。

ドイツに住んだからと言って、私も世界のことを知ったとは言えないが、それでも日本の中で流れている情報はとても偏っていると感じる。




日本に住む外国人

日本では、外国人を輪の中に入れない傾向がある。例えば、外国人は日本でアパートを借りるのは難しい。特に日本語が話せない外国人がアパートを探すのはとても難しい。

また、これは私がドイツ人の旦那さんとお店に行ったときよく体験したのだが、旦那さんが注文したとしても、店員は必ず私の顔を見て話した。もし私がこの行為をドイツでされたら、拒絶されたと思うし、とても失礼なことだ。

私たちは気づかないうちに、外国人を傷つけているかもしれない。

そもそも「外国人」という言葉をよく使っているのは、日本ならではだと思う。ドイツ語にも外国人(Auslander)という言葉はあるが、日本人や中国人といった国籍をよく使う。日本以外の国籍の人を大まかに外国人というのは、日本特有の文化だ。

今後日本では外国人労働者がより増えると予想されるが、このような外国人を受け入れない風潮は「外国人」にとって絶対に気持ちよくない。

私はドイツで生活したり、旦那さんの発言を聞いたりする中で、ドイツ人の中には「外国人」に対して悪い意見を持っている人もいることを知った。しかし、それでも互いに妥協したり歩み寄ったりしてきたのだと思う。

日本も、ドイツから見習うことがあるのかもしれない。



おススメの動画

以下の動画が面白いと思ったので、ぜひ見ていただきたい。

25:40辺りからの日本人女性の言葉が印象的なので見てほしい。